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コイガ

生態と特徴

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成虫体長…5~7㎜、開張9~12㎜
  体色…全体が光沢のある淡橙色をし、頭部の鱗毛は黄褐色を帯びている
  体形…触角は糸状で細長く、複眼は丸く黒色をしている     
幼虫体長…約6㎜
  体色…頭部:光沢のある黄褐色
     胴部:光沢のある淡灰黄白色
体形…細長い円筒形

 イガに似ていますが、個眼がないことで区別できます。
幼虫は自ら吐糸した糸で加害物をからめて、不規則な平たい膜状の巣を作って中で生活します。しかし、イガのように巣ごと移動することはありません。巣の大きさは老熟幼虫で約12㎜です。
 蛹化は巣の中で行われ、蛹の体長は5㎜ほどで細長く、全体に光沢のある淡黄灰褐色を呈します。 本種の生活史は、年3~4化しますが、温度・栄養条件が十分であれば年8世代を繰り返すこともあります。
 幼虫・成虫ともに暗所を好みます。雄は飛翔しますが、雌は飛翔力が弱く、飛ぶよりも小走りに這って動く習性があります。

分布と発生場所

 日本全土に分布しています。毛織物や毛皮、羽毛、動植物標本、魚粉に発生・加害します。イガのように鳥の巣など屋外から発生することは少ないと言われています。 koiga_cycle.jpg

被害

 幼虫が、各種繊維を食害し、幼虫の糞や吐糸によって汚染されることもあります。栄養とならない繊維も巣作りの材料とするために加害します。また、幼虫の巣材として切断するため、被害部は崩壊状態となります。しかし、衣類への被害は、イガに比べて少ない傾向にあります。

駆除・防除方法

 駆除を行う場合は、エアゾール剤やくん煙・くん蒸処理を行うことも有効ですが、防止策として家庭用の昇華性防虫剤(パラジクロロベンゼンやナフタリン、樟脳など)を使用することもよいでしょう。防虫剤の使用量・方法については、防虫剤に書かれている使用方法を守ってください。異なる防虫剤を一緒に用いるなどした場合には、溶けて衣類にシミを残すことがあります。
 また、コイガの餌となる昆虫の死骸や繊維製品を除去・清掃し、生息しにくい環境作りをするとともに、衣類や食品等は密閉されたケースで保管することも必要です。

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