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アカイエカ

生態と特徴

 

体長…5.5㎜、翅長:3.0~5.3㎜
体色…茶褐色、腹部背面に黄色の横帯が見られる

 桜の咲く頃に活動を始め、晩秋までに数世代を繰り返し、活動します。春と秋に多く、盛夏には減少するパターンが見られます。晩秋に羽化するメスは殆ど吸血せず、翌春まで越冬場所(縁の下・洞穴などの薄暗い場所)に集まって休眠状態で冬を越します。冬の間は気温が高くなっても吸血することはありません。越冬から醒めたメスは3~4月頃越冬場所を離れ、吸血源を見つけて血を吸い産卵しますが、オスは冬の間に死に絶えてしまいます。

分布と発生場所

 南西諸島、小笠原諸島等南方の島々を除く日本全土に生息し、特に高密度に分布しています。主に幼虫は下水溝・汚水溜・雨水枡などの解放的な水域から発生します。家周辺のドブや下水溝の滞留した汚水を主要発生源としているため、家に侵入しやすく、市街地の家屋内で発生する最も代表的な蚊となっています。また、蚊柱が多く見られるところがアカイエカの発生の多い所と考えられます。

被害

 吸血嗜好性が強く、家屋内によく侵入する性質があり、夜間での被害が多く見られます。特にニワトリなどの鳥類を好んで吸血しますが、人や犬もよく吸血するため、夜眠りを妨げる嫌われものとなっています。日没から明け方までの深夜を中心に吸血しますが、特に吸血の盛んな時間帯は20時頃と朝6時頃の2回です。
 世界各地でフィラリアの1種、バンクロフト糸状虫の最も強力な媒介蚊として知られています。



駆除・防除方法

幼虫対策:発生源対策に重点をおき、幼虫の発生する家周辺のドブや下水溝の滞留した汚水などを清掃し、雑草を除去して水の流れを良くすることで、個体数を減らすことが出来ます。
成虫対策:窓に防虫網を張り蚊の侵入を防ぎます。駆除にはエアゾール剤、燻煙剤、蚊取線香などによる方法も効果的です。

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