コガタアカイエカ
生態と特徴

成虫体長…4.5㎜
体色…暗褐色、口吻の中央に幅広い白帯がある
成虫は夜間活動性で、昼間は水田や雑草の茂みなどに潜み、日没とともに吸血にやってきます。夏では、屋内に侵入する大半を占め、光にも誘引されることから屋内に侵入することが多くなります。
この蚊は、飛翔力があり、一晩中飛び続けて遠隔地へと移動するため、発生源のない都会でもこの蚊が見つかります。
分布と発生場所
日本各地に見られる普通の蚊です。主に水田から発生し、灌漑溝・くぼ地・湿地・蓮池・池沼・河床岩穴・水槽などからも発生し、時には小型容器や水溜りからも発生します。

被害
ブタ、ウシやゴサイギなどの鳥からの吸血を好みますが、ヒトからも吸血します。近年患者は著しく減っていますが、この蚊によって1960年代にはブタからヒトへと日本脳炎の伝播が活発に行われ、全国で数千人の患者が発生しました。豚吸血によりウイルス量を最大に増殖させて、その後の人への吸血時に感染をもたらす日本脳炎ウイルスの媒介蚊です。
駆除・防除方法
側溝等に落ち葉や土砂が溜まり、水の滞留から発生することがあるため、水の滞らないよう清掃管理を実施してください。また、小型容器からも発生しますので、周辺に置かれた鉢植えや空き缶等に水が溜まらないような設置、撤去をすることで発生を予防することができます。成虫は昼間、雑草等の茂みなどにも潜むため、潜伏場所をなくす除草作業も有効と思われます。屋外からの侵入を防止するために出入口や窓には網戸やカーテンを取り付けることも重要です。