ドブネズミ
生態と特徴

成獣…頭胴長:22~26㎝
尾長:頭胴長よりもやや短め
体重:200g~500g
毛色…背面:褐色、腹面:白色
クマネズミと比べると、太っているように見え、耳は倒しても目まで届かないほど小さいのが特徴です。
性質は獰猛で、冷凍倉庫にも棲み着くことができるほど低温に強いのですが、床や床下を中心に移動し、高所に登ることはできません。夜行性で一年中活動し、都心部の公園などで急増した事例も報告されています。食性は雑食性で魚・肉等の動物食を好み、 巣は、土のなかなどに穴を掘って営巣します。 都市部では、土壌整備などで環境が変化したため、生息数が近年減少傾向にあります。
妊娠期間は21日で産子数は6~9頭、生まれた子供は約2~3ヶ月で成獣(繁殖可能)となります。寿命は約3年、平均では、1~2年間とされています。
分布と発生場所
世界各地に生息し、水を好み泳ぎが得意なため下水やゴミ捨て場、水田、地下街など湿気のある場所を好んで生息します。日本では、北海道から南西諸島まで、全国的に分布しています。多くの地方では、クマネズミよりドブネズミの方が圧倒的に多くみられますが、奄美大島以南の南西諸島ではクマネズミが多く、特に西表島では、ドブネズミはきわめて少ないです。北海道や富士山などの深雪地帯では、人家から離れた雪の下に棲むこともあります。

被害
農産物・食品・商品箱・ビニール・革製品・石鹸などの食害やサルモネラ菌をはじめとした食中毒菌・感染症・寄生虫病の媒介の他、最近では、E型肝炎ウイルスの伝播源としても問題視されています。また、電線・ガス管等の咬害が原因とする火災・ガス爆発や電源・通信ケーブル等の咬害による停電・コンピュータダウン・交通機関マヒなどなどの被害も出ています。駆除・防除方法
一般的には毒餌・撒毒の設置による化学的対策や粘着シート・忌避剤の設置による物理的対策、防鼠ブラシを用いて侵入経路を防ぐなどの環境的対策など、多種の方法がありますが、対策を実施しても定期的に被害や目撃があるようでしたら、専門業者に依頼されることをお勧めします。