イノシシのはなし

あけましておめでとうございます。
平素はご愛顧を賜わり、厚く御礼申し上げます。
本年も、更なるサービスの向上に努めて参りますので、より一層のご支援、お引立てを賜りますようお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。
さて、今年の干支は「亥(イノシシ)」です。
イノシシというと何を思い浮かべますでしょうか?
「猪突猛進」、「農作物を荒らす」、「ぼたん鍋」、「乙事主(おっことぬし:もののけ姫に出てくる神)」などなど。

当社の業務柄、イノシシというと農作物を荒らす「害獣」としての目線で見てしまいます。当社では駆除等はしておりませんが、人の生活に害を与えるという意味では注意すべき動物です。当社のある千葉県でも南部を中心に生息し、農林作物の被害は1億円以上に上ります。
また、話は変わりますが、「猪突猛進」という言葉は、目標に向かって真っすぐに進むという、よい意味で使われがちです。しかし、周りを見ないで進んでしまうということから、本来はあまりよい意味として使わないそうです。
このように、イノシシは悪いイメージが多いように感じますが、よいイメージもありますのでご安心を。
例えば、「子孫繁栄」。
イノシシは1才から繁殖可能で、毎年5頭前後産むと言われております。海外の情報ですと、生息条件が良いと1年1.63倍の増加率と言われています。このことから、多産の動物、子孫繁栄の象徴とされています。
また、イノシシの肉を食べると万病を防ぐと言われていることから、「無病息災」の象徴とも言われています。
近年はイノシシやシカなどの野生動物の肉を使った「ジビエ料理」も話題になっていますので、ぜひ皆さんも口にしてみてはいかがでしょうか?

ぼたん鍋(イメージ)
筆者がイノシシで個人的に思い出すのは、「ぬたば」でひどい目に遭ったことです。
「ぬたば(沼田場)」とはイノシシやシカが体に付いた汚れや寄生虫を落とすために泥浴びをする場所(湿地や沼、湖など)です。
学生時代に昆虫採集で湿地帯周辺で捕虫網を振っていたところ、その網にビッシリとマダニが付いており、その光景が強烈だったのを今でも覚えています。新年一発目のコラムで気持ち悪い話をするな!と怒られそうです(すみません)。

「ぬたば」となる湿地帯(イメージ)
ただ、このようにイノシシなど野生動物の体にはマダニが付いています。
マダニは様々な感染症を媒介することで知られています。近年問題となっているのは、SFTS(重症熱性血小板減少症候群:参考「国立感染症研究所HP」)という感染症で、西日本を中心に死者も出ています。SFTS以外にも、日本紅斑熱(参考「国立感染症研究所HP」)やライム病(参考「国立感染症研究所HP」)といった感染症を媒介します。