ヤケヒョウヒダニ
生態と特徴

成虫体長…0.2~0.4㎜
体色…乳白色、口器と脚は薄褐色
生態・形態ともにコナヒョウヒダニに似ていますが、本種の方がやや小型です。非常に微小なダニであるため、ヒトの目で確認することは困難です。
動物のフケやアカ、カビを食べ、メスは1日に1~3個、生涯で約50個の卵を産みます。卵は6日ほどで孵化し、幼虫になり、その後、第1ステージから第3ステージを経て、成虫になります。その間20日ほどを要し、成虫の寿命は10日ほどです。
分布と発生場所
コナヒョウヒダニと共に、室内塵に最も普遍的に見られるダニです。寝具やカーペットなど、フケやアカの溜まりやすい素材の表面や、ヒトの出入りの多い場所からよく検出されますが、動物の体表、巣、ヒトの皮膚、体内からも発見されています。コナヒョウヒダニよりも若干高い湿度を好みます。

被害
刺咬性のダニではないため、ヒトやペットを刺すことはありませんが、コナヒョウヒダニと共に、生体・死体・フンなどがアレルギー性皮膚炎や呼吸器アレルギー疾患の原因の一つとされ、9~11月に多く被害が出ています。また、ヤケヒョウヒダニが多くなると、捕食者である、ヒトを刺すツメダニの発生を助長してしまうため、注意が必要です。
駆除・防除方法
畳や絨毯に発生した場合、乾燥させて叩き(畳は表面、絨毯は裏面から)、その後、表面を掃除機がけし、ダニや糞を除去します。車のシート部分も同じ方法で駆除が可能です。布団や毛布、ぬいぐるみの場合も、日当たりのよい場所に頻繁に干し、叩いた後、表面を掃除機がけします。また、丸洗いも効果的です。シーツや衣類は、水洗いで高い効果が得られます。