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タバコシバンムシ

生態と特徴

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成虫体長…1.7~3.1㎜
  体色…赤褐色で、黄色の短毛で覆われている
幼虫体長…孵化幼虫で0.5㎜、老熟幼虫で3~4㎜
  体色…乳白色
蛹体長…約3㎜
 体色…淡黄白色
卵体長…0.4~0.6㎜
 体色…乳白色

 頭部は大きいが下を向いているため、背面からは見えません。触角は11節から成り、第2節からは鋸歯状となります。先端部は長楕円形で前胸背板は幅広く、おだやかに隆起しており、上翅は微小点刻で覆われています。ジンサンシバンムシと似ますが、上翅には明瞭な縦条はありません。
 成虫は午前中はほとんど活動せず、午後から夜間にかけて活発に活動します。また、出現時期は一般に4月から11月くらいですが、暖房された部屋においては冬季でも出現が見られています。


分布と発生場所

 日本全土に分布しています。食品工場やタバコ工場などから発生します。スーパーや一般家庭でも乾燥食品から発生します。 tabakoshibanmushi_cycle.jpg

被害

 食性が広く、乾燥した植物・動物質のものであればほとんどのものを食害します。加害物として、穀類の粉、香辛料、乾燥ペットフード、菓子類、タバコ、藁などがあります。一般家庭では、乾物からだけではなく畳からも発生することが知られ、この場合発生が長期化する傾向にあります。また、本種の幼虫にはシバンムシアリガタバチが寄生するため、これに刺されるという被害も増えています。


駆除・防除方法

 発生が疑われた場合には、まず発生源を見つけてください。発生源としては、乾燥食品や畳などがあり、乾燥食品の場合、包装紙などに1㎜程度の穴が見られます。また、畳の場合は、畳を持ち上げると、死骸や多量の排泄物などが見られます。
 発生源が乾燥食品の場合、掃除機などで清掃する他、他の製品から隔離し密閉容器などに入れて処分して下さい。ビニール袋や和紙ですと簡単に穴を開けられてしまうため、あまり好ましくありません。次に、畳が発生源の場合は、天日干しや畳乾燥車などによる加熱処理が有効です。いずれの場合も殺虫剤の使用が可能であれば、エアゾール剤やくん煙剤などが使用できますが、餌となるものの内部に穿孔している幼虫には効果がありません。
 発生を予防するためには、定期的に食品屑を清掃するとともに、食品類は密閉容器にて保管することをお勧めします。

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